2026年度の最低賃金は全国平均1,176円へ|賃上げが続く中で企業が考えるべき人件費対策

2026年度も、企業にとって「賃上げ」への対応が大きな経営課題となっています。
厚生労働省の中央最低賃金審議会では、2026年度の最低賃金について、全国加重平均で55円引き上げ、時給1,176円とする目安が示されました。

また、大手企業の春闘でも高い水準の賃上げが続いています。
今回は、最近の賃金動向と、中小企業が今後考えておきたい対応について解説します。

最低賃金は55円引上げの目安

2026年度の最低賃金については、全国加重平均で55円、率にして4.9%引き上げる目安が示されました。
全国加重平均では1,176円となり、引上げ額は過去2番目の大きさです。

実際の最低賃金額は、今後、各都道府県の地方最低賃金審議会で審議されたうえで決定され、
10月以降順次適用されることになります。

最低賃金付近で従業員を雇用している企業では、早めに人件費への影響を確認しておく必要があります。

春闘では3年連続で5%を超える賃上げ

経団連が公表した2026年春闘の最終集計では、大手企業の定期昇給とベースアップを合わせた
賃上げ率は**5.37%**となりました。

3年連続で5%を超える高い水準です。
平均賃上げ額も1万9,752円となっており、企業の賃上げ傾向が続いていることが分かります。

実質賃金も6カ月連続プラス

厚生労働省の毎月勤労統計調査では、6月の実質賃金が前年同月比1.6%増となり、
6カ月連続のプラスとなりました。名目賃金についても前年同月比3.4%増となっています。

給与だけでなく夏季賞与が伸びたことなどにより、賃金の伸びが物価上昇を上回る状況が続いています。

中小企業では「賃上げ+福利厚生」という考え方も

大企業を中心に賃上げが進むなか、中小企業にとっても人材確保のための待遇改善が重要になっています。
しかし、大幅な基本給の引上げを継続することが難しい企業も少なくありません。

そこで検討したいのが福利厚生制度です。

例えば「奨学金代理返還制度」では、企業が従業員に代わって奨学金の全部または一部を
日本学生支援機構へ直接返還することができます。

利用企業は2025年度に4,852社となっており、文部科学省は2027年度末までに1万社へ倍増させる目標を掲げています。
若手人材の採用や定着策として、こうした制度を検討するのも一つの方法です。

まとめ

最低賃金の引上げや春闘の高い賃上げ率を考えると、今後も企業に対する賃上げ圧力は続くことが予想されます。
単純に給与を上げるだけでなく、助成金や福利厚生制度なども含め、自社に合った人材確保策を考えることが重要です。

社会保険労務士・行政書士 西川事務所では、給与・社会保険・就業規則など企業の労務管理について幅広くご相談を承っております。お気軽にお問い合わせください。

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